東京都板橋区にある『前野原温泉 さやの湯処』(まえのはらおんせん)を訪問した。都内では非常に珍しい、うぐいす色の源泉掛け流しや枯山水庭園を楽しめる一方で、休日には限界を超えるほどの大混雑に見舞われた。本記事では、その温泉自体の魅力と混雑の実態を紹介する。
なお、同じ東京都にある武蔵小山温泉(むさしこやまおんせん)も訪問しており、訪問記事はこちらから。
施設情報 #
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設名 | 前野原温泉 さやの湯処 |
| 所在地 | 東京都板橋区前野町3丁目41番1号 |
| 料金 | 平日970円、土日祝1,300円 |
| 泉質 | ナトリウム塩化物強塩温泉 |
| 浴槽 | 内湯複数、サウナ、水風呂、露天風呂複数 |
| 営業時間 | 9:00~24:00 |
| 公式サイト | https://www.sayanoyudokoro.co.jp/ |
浴場と温泉の特徴 #
さやの湯処の何といっても特徴は、東京都内で本格的なにごり湯の源泉掛け流しが堪能できることである。泉質はナトリウム塩化物強塩温泉で、色は非日常感を抱かせる、うぐいす色の濁り湯である。pHは7.4の弱アルカリ性である。
浴槽の構成としては、内湯は炭酸泉やジェットバス、寝湯や水風呂など、種類が豊富である。露天風呂では、加水・循環・消毒有りの露天風呂の他、源泉掛け流し・加水無し・消毒無しの源泉風呂が堪能できる。都内でこのような本格的な温泉が味わえるのは素晴らしい体験である。
しかし、休日の訪問ということもあり、館内は限界を超えるほどの凄まじい大混雑だった。
浴場内はまさに異常事態。湯船に浸かっている人よりも、その周りで空きを待つ人の方が圧倒的に多いのだ。体感的には本来のキャパシティの3倍。3人で満員になる小さな湯船の周りを、常に6人ほどが虎視眈々と囲んで順番を待っている。せっかくの極上湯を前に、落ち着いて浸かることすら叶わない。
都内の一等地とはいえ、1,300円という強気の入浴料を払って「湯船で行列待ち」というのは、お世辞にも快適な体験とは言えなかった。
温泉の質が良い施設だからこそ、この過剰な混雑はあまりにも惜しい。「もはや入場制限をかけるべきでは」と感じるほどで、少なくとも休日の訪問は避けるべきだと思わされる体験だった。
館内・周辺施設 #
浴場の大混雑に圧倒される一方で、一歩外に出ると館内のロケーションの素晴らしさに驚かされる。都内という立地を忘れさせるほど見事な日本庭園(作庭家・小口基實氏による昭和の枯山水庭園)が広がっているのだ。残念ながら人が多すぎて写真は断念したが、ここを訪れたら絶対に眺めてほしい見どころである。

また、湯上り後には嬉しいサプライズもあった。私は温泉・銭湯での湯上り後はいつもコーヒー牛乳を飲んでいるが、訪問日はリラクゼーションドリンク・チルアウトの試飲缶が無料配布されており、ありがたく頂戴した。実はチルアウトを飲むのはこの時が初めてだったのだが、火照った身体に爽快感のあるドリンクも合うなと感じた。
まとめ #
前野原温泉 さやの湯処は、都内で貴重なうぐいす色の源泉掛け流しと、見事な枯山水庭園を堪能できる温泉施設である。しかし、休日の激しい混雑は快適な入浴を阻む大きな難点と言わざるを得ない。
そのため、混雑を避けて本来の風情と極上湯をリーズナブルに満喫できる、平日の訪問をお勧めしたい。遠出をせずに都内で本格的な濁り湯を味わいたい温泉好きには、特にお勧めである。